陸上の国際千葉駅伝は24日、千葉市の千葉県総合スポーツセンター陸上競技場を発着点に、男女各3人が交互につなぐ6区間42.195キロで11カ国の13チームが出場して行われ、エチオピアが2時間5分27秒の大会新記録で優勝した。昨年優勝の日本は1分12秒差で2位だった。
日本は1区で中尾勇生(トヨタ紡織)が2位につけ、2区で小林祐梨子(豊田自動織機)が区間新記録の走りでトップへ。3区後半からエチオピアに突き放されたが、その後も2位を守った。エチオピアは21歳以下の選手で編成し、4区間の区間賞を奪う快勝。北京五輪女子マラソン金メダルのコンスタンティナ・ディタ(ルーマニア)は最下位でタスキを受け、24分54秒で区間10位だった。
▽日本1区・中尾勇生 (エチオピアに7秒差の2位と健闘)かなり緊張したが、まずまずの走りができた。10月の世界ハーフマラソンで5位に入ったことで、アフリカ勢に対しても攻める気持ちで走れるようになった。
○…日本チーム最年少の19歳、小林が区間記録を16秒更新。世界ジュニア(7月、ポーランド)五千メートル覇者のウツラ(エチオピア)と競り合った末に突き放した。「ジュニアの金メダリストと知って力が沸いた。普段の私と違い、ラスト1キロまで余力を残せた」と喜んだ。
北京五輪の五千メートルでは決勝進出に約1秒足りなかったものの、展開を読む落ち着いたレース運びを学んだ。五千メートルでは10月に日本歴代3位の15分5秒37を出したが、この日は起伏のあるコースで15分8秒。「14分台はいける確信をつかんだ」。12月でようやく20歳の伸び盛りが、10代最後のレースで意欲を一層高めた。
○…五輪金メダリストのディタは苦しい状況で奮起した。5区まで若手でつないだルーマニアは力が出しきれず、38歳のベテランがたすきを受けた時は12位から1分53秒遅れの最下位。「前を抜くのは難しかった。集団が見えていたら走りも違った」と残念がったが、力を尽くして30秒ほど差を詰めた。5月に離婚しながら現在もコーチを受ける元夫のトメスク氏、13歳の長男ラファエル君と一緒に来日し、リフレッシュも兼ねて臨んだ大会。今後はじっくりと走り込み、来春のマラソンに備える。
(11月24日配信 毎日新聞)
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