来夏のJ1横浜M復帰が取りざたされている日本代表MF中村俊輔(29)について、所属のスコットランドプレミアリーグ・セルティックが日本復帰を認めない方針を固めていることが30日、明らかになった。ピーター・ローウェル最高経営責任者(46)がすでに来夏の契約延長オプション行使を決意。複数年での新契約を年明けにも提示する。
“至宝”は手放さない。セルティックが俊輔のJリーグ復帰を断固認めない方針であることが分かった。
「われわれに中村を手放す意思はない。日本側の期待は実現しないだろう」とセルティックのクラブ幹部が明かした。
欧州CLでの活躍、リーグ2連覇を牽引(けんいん)するなどピッチ上で活躍。さらに、昨季のCL・マンチェスターU戦で放ったFK弾がクラブに45億円超の経済効果をもたらしたことが英紙タイムスで報じられるなど、運営面でもなくてはならない存在となった日本のファンタジスタに対し、ローウェル最高経営責任者も最高級の評価をしているという。
29日にJ1・横浜Mが復帰準備を進めていることが判明。セリエA・レッジーナ移籍の際に尽力した中村勝則強化担当取締役が来年2月にも渡欧し、本人とセルティック側の考え方を聞く予定が明らかになっていた。
しかし、セルティックは素早く対応。本契約は来年6月までだが、1年間の契約延長オプションがクラブ側にあるため、これを行使。その上で複数年契約を提示し、引き留めに出ることを決めた。年明けにも代理人側に意向を伝えるもよう。最低500万ユーロ(約8億円)はかかる高額な移籍金を横浜Mが用意できても、保有権を持つセルティック側の意思は絶対。交渉の難航が予想される状況となった。
俊輔は今季、左ひざじん帯を痛めたことで出場機会が激減し、不完全燃焼が続いている。夢のスペインリーグ移籍への最後のチャンスでもあり、本人の最終決断も重要な要素となりそうだ。
06-07年シーズンのスコットランド最優秀選手をめぐる攻防は、早くもヒートアップ。今後の交渉の行方が注目される。
(12月31日配信 サンケイスポーツ)
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