漫才コンビ「麒麟」の田村裕(28)の小説「ホームレス中学生」が大学入試の問題になっていたことが22日、分かった。小説は約200万部のベストセラーになり、1月には漫画本「コミック ホームレス中学生」が発売。映画化、ドラマ化、舞台化…さまざまな展開が企画される中、「受験生にも親しみのある題材」として、大学側は注目していた!
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「ホームレス中学生」を問題に採用したのは新潟県加茂市の新潟経営大学。1月24日に行われた経営情報学部の国語試験で、約1万字の本文から要点を記述させたり筆者の意図を読み取らせるなど、計6問を出題した。
問題として使われたのは、主人公の田村が高校に入学してからの部分。亡き母への思いが募って生きる気力を失いかけた田村が、担任の女性教諭から手紙をもらい、再び前向きに生きていこうと決心するハイライトシーンの一つ。
同大学では、教職課程にも力を入れており「一人の人間として、生徒と向き合う教師の姿がよく描かれている。(大ヒットして)受験生にも親しみのある題材だと考えました」(大学広報担当者)と採用の理由を話す。
大学入試といえば、歴史的文豪の名作などが使われることが多く、いわゆる“タレント本”が使用されるのはほぼ前代未聞。だが、同大学では「具体的な文章表現や作品に流れる倫理感など(題材として)まったく問題ない」と田村の文章力に“太鼓判”を押した。
田村が所属する吉本興業担当者は「“大学入試によく出る新聞”というのがありますが、吉本のタレント本もよく読んで勉強してください!!」とこの機に乗じて?受験生にもPRしている。
先月発売された「コミック ホームレス中学生」は、今春に続編の発売が決定。韓国や台湾への“輸出”も予定されるなど、大ヒットの余波は今後も続きそうだ。
(2月23日配信 デイリースポーツ)
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