嵐の通算8枚目のニューアルバム『Dream “A”live』が、5/5付のウィークリーアルバムランキングで見事1位を獲得。初動売上げも22.1万枚と、デビューアルバム『ARASHI No.1-嵐は嵐を呼ぶ-』(01/1/24)の26.7万枚以来の20万枚超えを記録。ここにきての嵐の充実ぶりを証明する数字になった。2月20日にリリースした、このアルバムのリードシングル的な作品「Step and Go」(ノンタイアップ!!)の初動売上げも約32.4万枚と、前作「Happiness」の約19.2万枚を大きく上回るスタートを切り、パワーアップした5人の力を見せ付けた。
嵐は99年11月3日にシングル「A・RA・SHI」でCDデビュー。これまでにシングル20作、アルバム10作(ベスト盤を含む)をリリースしている。結成10年を前に、確実にひとつ上のステージに上がった感のある彼らだが、そのキッカケとなったのは、昨年2月にリリースした、メンバーの松本潤主演のドラマ『花より男子2(リターンズ)』(TBS系)の主題歌にもなったシングル「Love so sweet」のヒットだろう。初動売上げも20万枚を超え、累計も44万枚を超え、ロングセールスを記録した。
しかしキッカケというのは語弊があるのかもしれない。メンバーそれぞれのキャラクターを生かした活動が大きく花開き、ファンの新規開拓の拡大が着実に、確実に行われていった。そんなタイミングの中での「Love so sweet」のスマッシュヒットが、人気に拍車をかけたことは間違いない。そして同4月には結成8年で初のドーム公演を大阪と東京で行い、大盛況。同9月にも大阪と東京でドームを2公演ずつ行い、今年も5月16日の京セラ大阪ドームを皮切りに、ドームツアー『ARASHI Marks 2008 Dream-A-live』がスタートする。
それにしても嵐のメンバーの個々の才能には驚かされる。櫻井翔はニュース情報番組のキャスターを務め、さらに今夏の北京オリンピック中継の日テレ系メインキャスターに抜擢された。嵐のラップ担当としてはもちろん、リリックも手がけるなど、多岐に渡る活躍はまさに嵐の頭脳。天真爛漫な相葉雅紀のバラエティでの活躍っぷりも本当に素晴しい。自由な発想、発言は少年の心のままオトナになった、まさにそんな感じだ。でもシリアスな芝居もしっかりできるところはさすがだ。先ごろ個展を開催したリーダー・大野智の才能にも驚かされる。どこかほんわかした空気が彼の周りには流れているが、ステージや舞台に上がった瞬間、そんな空気を引き裂くほどのキレのいいダンスや殺陣で、圧倒的な存在感を見せ、観る者全てをひきつける。まさにアーティストだ。二宮和也の演技力は誰もが認めるところで、06年の映画『硫黄島からの手紙』ではクリント・イーストウッド監督から、また蜷川幸雄や倉本聰といった日本を代表するクリエイター達からもまさに絶賛の嵐。シリアスな演技からバラエティまで、なんでもこなせる、天才だ。松本潤の活躍も、今更言うまでもないが、TV、映画で彼が演じるキャラクターは必ずと言っていいほど、大きな話題になる。それは演技力はもちろん、彼の佇まいや、その抜きんでているプロデュース力なども影響しているのだろう。そのプロデュースの才能は、彼が中心となってメンバー、スタッフと共に練り上げる、嵐のコンサートの構成でも大いに魅せてくれる。
こんな5人が“集まってしまう”嵐のコンサートが面白くないわけがない。何ヶ月も前から、ワクワク、ドキドキさせてくれ、更に幕が開いた瞬間から、ココンサートが終わり家に帰ってもまだドキドキさせてくれる。キャラが立った5人が嵐として創り出す時間は、最高のエンターテイメントショウとして評価され、現在最もチケットが取れないアーティストの一組と言われている。
まもなく結成10年。しかし今も彼ら5人は留まること知らず、変化と進化を続けている。しかし、意外と本人たちは自分たちのことを変わっていないと思っているのかもしれない。でも、本人たちが進化しているからこそ、彼らを取り巻く状況が変化していくのであって、自分たちが、自分たちの周りに嵐を巻き起こしているのだ。
今年で31回目を迎える日テレ系『24時間テレビ31 愛は地球を救う』(8月30,31日放送)のメインパーソナリティを嵐が務めるというニュースも飛び込んできた。夏の主役も嵐が務めてくれそうだ。
(5月2日配信 オリコン)
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