浅田は今季のSPで、最初の3回転の連続ジャンプを一度も成功していない。跳び切ったかと思われた瞬間、着氷が乱れ、手をついた。ジャンプの踏み切りの判定を厳しくしたルール改正の影響で、減点され続けてきた3回転ルッツに至っては、ジャンプに入る前のステップで突っかかり、跳べずじまい。これが影響してか、過去に経験したことがないようなミスまで出た。
まさかの6位スタート。「全然だめでした。何か分からないけど、失敗してしまいました」。目を真っ赤にし、表情はうつろだった。
ノーミスの演技ができていない不安が、さらなるプレッシャーを呼び起こす悪循環。出口が見えないトンネルに入り込み、17歳が試練のときを迎えている。
とはいえ、2位のザン(米国)との2・78点差は、浅田にとって誤差の範囲。首位に立つキムヨナ(韓国)との5・58点差も、決して逆転できない差ではない。
「フリーで挽回(ばんかい)できると思う。絶対ミスのないようにしたい」。トリプルアクセル、そして2種類の3-3回転ジャンプに、逆転優勝の望みをかける。
(12月15日配信 産経新聞)
http://headlines.yahoo.co.jp/hl?a=20071215-00000127-san-spo
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