自民党は6日までに、テレビ朝日系「報道ステーション」の古舘伊知郎キャスターが後期高齢者医療制度に絡み「国民に誤解を与える発言をした」として、同局側に抗議するとともに、党役員会などの撮影の無期限禁止を通知した。
さらに、自民党山崎正昭参院幹事長はこの日、古舘キャスターの発言を理由に定例の記者会見を欠席、鈴木政二参院国対委員長だけが対応した。山崎氏はテレ朝への撮影禁止だけでなく、記者クラブでのテレ朝の会見取材を禁止したい考えを伝えた。クラブ側は「会見は記者クラブの主催であり、応じられない」などと説明したが、山崎氏は欠席。テレ朝は鈴木氏の会見を取材した。
自民党によると、同番組は3日の党役員連絡会前に出席者が談笑する映像を使用し、古舘キャスターが「よく笑っていられますね。偉い政治家の人たちは」とコメントした。
細田博之幹事長代理は「後期高齢者医療制度で国民に過重な負担を強いているにもかかわらず、あたかも自民党役員が笑っているとの誤解を与えた」と批判。古舘キャスターはこの日の放送で、自民党の対応に直接的な表現は避けたが「孫や次の世代のことを、見ていない感じがする」と語った。テレビ朝日広報部は「通知を受けたことは事実だが、対応についてはまだ協議中」とした。
(6月7日配信 日刊スポーツ)
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