NHK大河ドラマ「篤姫」(日曜・後8時)が27日、東京・渋谷の同局でクランクアップを迎えた。過去12年の大河ドラマで最高の平均視聴率24・0%(21日現在、関東地区)を記録中の人気作。409日間にわたる撮影を無事に終え、泣き崩れた主演女優・宮崎あおい(22)は、この撮影に入る直前に結婚した夫の高岡蒼甫(26)と劇中で夫役を演じた堺雅人(34)に感謝の言葉をささげた。
泣いた。宮崎は両手で顔を覆い、声を殺して泣き続けた。「ボロボロでごめんなさい。私は幸せ者でした。1年2か月、篤姫を生きることが出来て本当に幸せでした」。演じる天璋院(篤姫)が49年の生涯を閉じるラストシーンを撮り終えると、スタジオの壁に「篤姫」の名シーンの映像が流れ、くす玉が割れた。桃色の紙吹雪が舞い、真っ赤なバラが贈られた。
共演者たちから感謝の言葉を掛けられると、涙は大粒になった。北大路欣也、小澤征悦、高橋由美子、そして予定になかった夫・家定役の堺がサプライズ登場すると、ひざから崩れ落ちて泣いた。「(物語では)亡くなっているので、生きていてくれただけで。大好きでした」。死別した夫に最後の告白をした。
昨年8月15日から409日間。大河史上最年少(22歳1か月)の主役を完走した。薩摩に生まれ、徳川13代将軍・家定に嫁ぎ落飾後は天璋院となった「篤姫」が近年、低調続きだった大河ドラマを変えた。平均視聴率は24・0(21日現在)と最近12年で最高の数字。民放を含めた今年の連ドラでナンバーワンの人気を誇る。宮崎は「(高視聴率は)すごい心強かった。見ていてくれた方も泣いたり笑ったりしてくれたのかな」と視聴者に感謝した。「戦国こそが大河。幕末は視聴率を取れない」というジンクスを覆した。合戦の派手さがない分、ホームドラマの要素を取り入れ、広い層のファンを獲得した。
そして、宮崎はもう1人、感謝したい人を挙げた。「今日で終わることを知っていたので『1年間お疲れ様でした』ってメールをくれました」。昨年6月に結婚。長丁場の撮影を陰でしっかり支えてくれた夫・高岡への感謝の気持ちを短い言葉の中に込めた。
(9月28日配信 スポーツ報知)
PR